馬肉のすすめ
<馬肉の栄養について>
生食を考えるうえで、考慮しなくてはならないのは「安全性」、「鮮度」、「栄養バランス」です。
安全性を確保するためには、まず食肉の中から選択するのがいいでしょう。食肉は人間が食べるレベルの鮮度管理、衛生管理がなされており、菌数においても厳しい制限があります。
その食肉の中で、鮮度、栄養のことを考えると馬肉がベストな選択でしょう。
馬肉は、日本において唯一、生で食することが可能な肉です。
更に、馬肉は抗原度が非常に低く、アレルゲンになりにくいため、馬肉を食べることによりアレルギーを引き起す心配が少ないのです。また、オメガ3脂肪酸(α‐リノレイン酸)を多く含んでいることもアレルギー疾患を防いでいる要因と思われます。
◆馬肉の特徴◆
- アミノ酸バランスに優れている
- 低脂肪、低カロリー
- 脂肪酸のバランスがよい
動物園では肉食獣の餌として安全と栄養面を考慮して、生の馬肉を与えている事が多いそうです。
またブリーダー様からも馬肉に対する評価が高まっています。ヨーロッパでは古くからショードッグの主食として馬肉が使用されてきました。
<タンパク質について>
良好な新陳代謝を得るには、脂肪(飽和脂肪酸)の少ない赤身の肉を摂取することが大切です。 また、馬肉は不飽和脂肪酸をバランスよく含み、太りにくいといわれています。
▼熱に弱いタンパク質
タンパク質は熱によって壊れて(変性)しまう性質を持っています。私達が火傷をするのと同じで、熱が加わったタンパク質は死んで(変性)しまいます。そして変性したタンパク質は元に戻りにくい性質をもっているのです。なるべく生の新鮮な状態で食べるのが理想です。
▼タンパク質に含まれる酵素
生肉は酵素を豊富に含んでいますが、その酵素も熱に弱いタンパク質でできています。そのため、酵素は約50℃で破壊されてしまいます。酵素を栄養として取り入れるにはやはり生で食べるしかありません。
※酵素についてはわかっていない事が多く、酵素を摂取しても消化により分解され、腸から吸収する時には単にアミノ酸であるだけとも言われます。また、胃で消化が始まる前に食物に含まれる酵素で自己分解をさせることを事前消化と呼び、消化を楽にすると言われます。
▼新鮮で衛生的な管理
但し、動物性タンパク質には必ずと言っていいほど脂肪分が一緒に存在しています。この脂肪分は空気中の酸素と反応し酸化してしまいます。そして生の動物性タンパク質には菌も繁殖しやすいのです。ですから理想的な生の動物性タンパク質を摂取するためには、衛生管理、鮮度管理、保存の際の温度管理がとても大切なのです。